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旭川医科大学 理科は難易度が違う

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旭川医科大学は前期試験は英語と数学。後期試験は理科のみである。

後期試験の理科に関して、物理、化学、生物でかなり難易度に差があるように見える。

物理に関しては標準的な問題が出される。

問題なのは化学と生物だ。化学に関してはノーベル化学賞受賞した日本人科学者の名前と研究内容を書けというようなたしかに教科書には載っているが、それらができた学生を選んでどうするのかという疑問がうまれるような問題もあったりする。

そして、生物に関しては、何年かごとに人体の問題がそのまま出されている。正直、下に載せた2つの問題をみたら、入試の問題というよりは、医学部2年生が受ける解剖学の試験なのではないかと思ってしまうような内容である。

解答

問1 a 鼓膜 b耳小骨 c前庭 d半規管 e耳管  f蝸牛

問2 リンパ液が振動することで、基底板が振動する。基底板の上には感覚毛のついた聴細胞が存在しておりそれが、おおい膜に刺激されることで感覚ニューロンが興奮するから。

問3 5

問4 身体の傾きは前庭に存在している耳石が動くことで感じることができる。そのために、無重力状態では、耳石にも重力ないので耳石が身体の傾きにあわせて動くこともないから。

解答

問1 A糸球体 Bボウマン嚢 C尿細管 D集合管

問2 Na+を再吸収することによって、尿細管内の濃度が上昇する。そうなると尿細管外から尿細管内に水分が吸収されるために、水分の再吸収が促される。

問3 バソプレシン 下垂体後葉

問4 3

問5 (1)7200ml (2)0.96g

医学部において、生物と化学はある意味専門分野になっている。ただし、物理に関しては専門外ともいえる。そのために物理の問題を作るときはどこかの問題を模倣して作っているような「見たことがある問題」が出されやすい。どうしても理科は3科目から2科目選ぶことになり、かならずしも問題の難易度が同じ担っているとは言えないことが多い。採点もどうなされているかわからない。

受験校が決まったらかならず、過去問を解いて受験校の特色をとらえておいてほしい。そして、そのための勉強をこの1か月でやると合格は近くなるだろう。

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2020年センター解答速報

【物理】

こんばんは。

2020年度センター試験が先ほど終了しました。受験生の皆さんは本当にお疲れさまでした。

物理で出題された電磁気の問題(第2問)と、原子の問題(第6問)を、『物理のエッセンス』を用いてどのように答えが導けるのかを説明したいと思います。所々に該当するページを括弧内に示します(2冊あるので表紙の色も示します)。

まずは第2問です。

Aでは受験物理においては特殊な形のコンデンサーが登場します。戸惑われた方もいらっしゃるかもしれませんが、焦らず基本に戻って考えてみましょう。

図1は誘導かと思いますが、これが仮に無かったとしても十分に解けると思います。『物理のエッセンス』の「導体の性質」という項目に導体の3つの性質について記載されています(青p42)。

A導体内の電場は0

B導体全体は等電位

C電荷は表面に分布

Bの性質により、円筒形の導体の上半分の領域は等電位であり、導線も導体なので繋がっている導線とも等電位であることがすぐに分かります。下半分についても同様です。つまり、この(b)の回路は電池と誘電体のところでのみ電位差が生じる回路ということになります。

回りくどい説明になってしまいましたが、要するにこの円筒形のものの導体部分は、導線と同様の扱いをしてよいということになります。

これをもとに問1を解くことができます。

P、Q、R、Sを導線に置き換えると④が正解となります。

問2は形が少し複雑ですが、落ち着いて導線に置き換えて、回路を整理して下さい。電池、コンデンサー1つ、コンデンサー3つが並列になっている回路だと分かります。3つ直列に並んでいるコンデンサーの電位差の合計が電池の電位差と等しくなるので、解答は②となります。

次にBを解説します。こちらは類似問題を見たことがある方が多いと思いますので、簡単に説明します。

問3のアはローレンツ力の向きが分かっていれば解ける問題です。(青p94)

イは磁場中で荷電粒子が力を受けますが、力の向き、つまり加速度の向きが常に進行方向に対して垂直な方向であることが分かります。つまり粒子は等速円運動をします(赤p71)ので、運動エネルギーは変化しません。よって正解は⑤となります。

問4は力学との融合とも言えますが、それでも基本的な問題と言えるでしょう。

ウでは運動エネルギーの増加量と位置エネルギー(青p37)の減少量が等しいことから等式を立てれば解くことができます。

エはウを用いて計算してももちろん解けますが、定性的に考えて、より質量の大きな物体を加速するにはより大きなエネルギーを要するので、等しいエネルギーを加えた場合は当然質量が大きいほど速さは小さくなると言えます。

以上より、解答は③となります。

第6問について解説していきたいと思います。

原子という分野は高校物理の中では異色の分野であり、苦手意識のある受験生も多いと思いますが、こちらも『物理のエッセンス』に必要なことがきちんと書かれています。それでは見ていきましょう。

問1では、日本の研究チームが関わっているということで注目を浴びた元素、ニホニウムが取り上げられています。

アについて。原子核の反応式においては両辺で質量数の和、そして原子番号の和が等しい(青p151)ということから解くことができます。青p152には類題が載っています。

イについてはα崩壊では質量数が4ずつ減る(青p147)ことから分かります。これも同じページに類題があります。

したがって、解答は⑧となります。

問2では質量欠損と結合エネルギーの話をしています。ヘリウムのバラバラの状態(陽子と中性子)と原子核の質量の差、つまり質量欠損を求めます。それから光速の二乗をかけて結合エネルギーに変換して終了です(青p149~150)。これも青p150に類題が載っています。解答は⑤です。

問3は3種類の放射線に電場をかけるという設定ですが、これも類題が載っていました(青p147)。α線は正、β線は負の電荷を持つことと、磁場中でのローレンツ力の向きを考えれば解けるのですが、一度でもこの設定を見たことがあると有利だと思います。解答は⑥となります。

このように、物理のエッセンスのみを用いたとしても、十分に正解に至ることができると思います。とくに原子分野はすべての問題に類題がありました。物理のエッセンスは問題数がそれほど多くはありませんが、重要な部分はきちんと記されています。

読んでいただきありがとうございました。

【化学】

2020(令和2)年センター本試験化学のコメントです。

 問題形式は例年通りで,第1問から第5問までが必答で,第6問(合成高分子)と第7問(天然高分子)が選択問題になっています。教科書を正確に理解し,教科書をベースに演習を積んだ受験生には解きやすい出題であり,センター試験最後の年にふさわしい良問だったといえるでしょう。

では,幾つか問題を見ていきます。

 第1問(問2)は,純物質の状態図に関する出題です。融解曲線の傾きが負であるところから,水の状態図と考えてよいでしょう。この状態図の特徴としては,固体に圧力を加えると融点が下がる(スケート靴のエッジと氷との関係を聞いたことがあるでしょう)ことなので,迷うことなく「(この純物質の)固体の融点は,圧力が高くなると高くなる。」が誤りであることがわかります。

 第1問(問3)は,気体の状態方程式に関する出題です。計算力が要求されます。何を未知数にとるか決め,手早く計算します。きれいな解き方をあれこれ考えるより,手を動かして計算してしまいましょう。

 例えば,「同じ物質量」とあるのでこれをn(mol)と設定し,気体の密度を表す式を導けばよいので,密度は質量÷体積であることから,体積をV[L]とおきます。

 後は,状態方程式 (P/2) V = n R (t + 273)と,密度の式d = ( 2 + 28 ) n / Vから,Vを消去してしまえばよいのです。

 第1問(問5)は,浸透圧に関する出題です。問題文に掲載されている3つの図は,教科書載っているものです。図イは,水が浸透し濃度が薄くなった場合の浸透圧が液面の高さの差で生じる圧力であることを表し,図ウは,元の水溶液の浸透圧は加えた圧力であることを表しています。

 もちろん,実験Ⅲに書かれている「U字管の右側の圧力」は,「加えた圧力」ではなく,「加えた圧力+大気圧」ですから,単純な問題ではありません。条件から「加えた圧力」を2.0×102[Pa]と計算し,浸透圧の式(ファントホッフの法則)を用いると,分子量を求めることができ,計算すると約2.5×104になります。

 第2問(問3)は,両対数グラフを読み解く問題です。見慣れない図かもしれませんが,中和滴定で,縦軸にpHをとり,1,2,3,…14と等間隔に目盛ったグラフを使われていることはお馴染みでしょう。そのグラフの縦軸は,水素イオン濃度そのままで表すと,10-1,10-2,…,10-14と1目盛りごとに,水素イオン濃度が10分の1になっています。縦軸のpHは対数目盛になっているのです。そこを押さえているならば,図2⃣では,濃度が10倍で生成速度が10倍,図3では,濃度が10倍で生成速度が100倍と読み取ることができ,反応速度はv = k [A] [B]2で表されることがわかります。 したがって,AとBの濃度を共に2⃣倍にするとき,反応速度は2×22⃣=8倍になります。

 第3問(問5)は,ニッケル水素電池を題材とする出題です。この問題のポイントは,単位の変換ができるかどうかいう点にあります。つまり,電気量の単位をC(クーロン)からA・h(アンペア時)に変換できますか?という問題なのです。

A(アンペア)=C/s(クーロン毎秒),1(時間)=3600(秒)から,1[A・h]=3600[C],

1[C]=(1/3600)[A・h]となることがわかります。

 10mをcmで表すとき,10[m]の[m]の部分を1[m]=100[cm]で置き換えて,10×1[m]=10×100[cm]=1000[cm]と計算することと同じです。

 この問題では,6.7kgの水酸化ニッケルの充電に必要な電気量は,水酸化ニッケル1モルにつき,電子が1モル必要であることは問題文にあるので,(6.7×103/93)×9.65×104[C]と計算することができ,[C]=(1/3600)[A・h]を代入すると,約1.9×103[A・h]と単位変換できます。

 第4問(問5)は,酢酸エチルの合成に関する出題です。分液漏斗で酢酸エチルが上層に分離されることやアルコールのO原子がエステルになるとの説明は教科書事項でもあり,過去問や模試の同種の出題より素直な問題でありました。

 第5問~第7問は高分子化学に関する出題です。今年度は,正誤問題,計算問題とも基本的な問題が並んでいました。

 計算スピードが遅い受験生は,後半の計算問題を解く時間がなくなったかもしれません。化学の問題を解くうえでも,正確に速く計算するトレーニングを積むことが高得点をとるためには必要です。

 いよいよ,次年度から,大学入試共通テストが始まり,大問のうち幾つかは記述試験のように問題文が長くなったり,実験データを整理するような出題になると思われます。

 ただ,教科書をベースにその上に知識をつくっていくという学習スタイルが最も能率が良いことには変わりありません。教科書全体をすみずみまで(実験,研究,巻末付録も含めて)通読する。基本問題を解きつつ,教科書の内容を正確に記憶する。時には中学の教科書を速読してみる。応用問題を解きながら,大学の内容を考えながら深く掘り下げてみる。大学の入門書を読んでみる。学習段階に応じて千差万別ですが,教科書をベースにすることは同じです。

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