私立医学部受験の思い出

出願校の決定

私は浪人してからは名古屋大学医学部を目指していました。

しかし、センター試験が思うように取れず、ボーダーラインギリギリの点数となっていまいました。

そのまま名古屋大学に出願してしまうことも一瞬考えましたが、私は1浪しており、万が一2浪したときに精神的にも体力的にももたないと考えたため、安全策として第2志望であった北海道大学に出願することにしました。

私は英語が得意であったこともあり、通っていた予備校のチューターの勧めにより後期は富山大学に出願しました。富山大学の後期は英語の小論文が課されるからです。

中期は名古屋市立大学薬学部に出願しました。

 

また、絶対に2浪はしたくなかったので、さらに安全策として私立受験をすることにしました。

最終的に出願した大学としては昭和大学医学部、順天堂大学医学部の一般入試とセンターB方式、慶應大学薬学部、同志社大学のセンター利用です。

 

私はセンターが自分の納得できる点数じゃなかったこともあり、センターの後はしばらく勉強に集中できませんでした。

さらに高校3年生から続く2年間の受験勉強の疲労や、もうすぐ受験が終わるかもしれないという期待、一方でどこにも合格できなかったらどうしようという不安などいろいろな感情が入り乱れ、そわそわと落ち着きのない状態でした。

そんな状態で最初に迎えたのが昭和大学医学部入試でした。

私は国公立大学医学部が本命であったため、私立の受験対策はそれほど本腰を入れてやっておらず、傾向を知るために2~3年分の過去問に触れるだけでした。

しかし、どの私立大学も全く傾向が違っており、それぞれの大学の問題を解ききることは至難の業でした。昭和大学でもそれは当てはまっており、確かな自信を得られないまま本番へ臨むこととなりました。

 

昭和大学入試

緊張はあまりしていませんでしたが自信はありませんでした。

しかし、今まで模試の判定ではすべてA判定であったため、心のどこかで気の緩みがあったのだろうと思います。

本番の問題では、理科が全くできませんでした。そのほかの教科も覚えていませんがあまりできていなかった印象でした。

何とか引っかかっていないかと期待していましたが結果は1次試験の時点で不合格でした。

他の人よりも1年間余分に勉強してきてまだ手の届かないことがあるんだと改めて実感し、センター後に緩みがちだった気持ちが引き締まるような思いでした。

 

順天堂大学入試(一般方式)

昭和大学の結果発表後、気持ちを切り替えようとしましたが、やはり不合格のショックは大きく、国立1本に絞ったほうがいいのではないかと思い始めましたが、親とチューターに説得され、そのまま私立受験をすることにしました。

順天堂大学の入試は数学の分量がとにかく多く、手ごたえは感じませんでした。し

かし、得意の英語の英作文が比較的書けたような気がしていました。理科も大失敗はしていない印象でした。

順天堂大学の小論文は絵や写真を見て答えるという特徴的なものでしたが、自分なりに表現しました。

しかし、とにかく数学が出来なかったので不安は残りました。

結果は1次試験合格でした。

2次試験の面接を受けるためにもう一度東京へ行く必要がありました。

2次試験の面接では自分が今までに残してきた功績や特技、受賞した賞などについて実際に賞状や成績表、メダルなどを持っていき、それについての質問をされました。さらに、1次試験で書いた小論文についての質問かや医療関係についての質問まで、幅広いジャンルでの質問をされました。1人当たりにかかる時間も長かったです。

結果は補欠合格でした。

 

慶応義塾大学入試

順天堂大学の一般入試では補欠合格であり、確かな合格を手にしたわけではないので慶應大学も受験することになりました。

この頃から東京と地元を往復することが体力的にも精神的にも辛くなってきました。

慶應大学の薬学部の入試では英語の分量が多く、それ以外の教科は比較的取りやすかったため、鍵となるのは英語であると思っていました。

不安だった英語が案外解け、安心して気が緩んだのか数学ではミスを連発したような気がします。

これはまずいと思い、最後の化学で気合を入れなおしました。化学は手ごたえを感じました。

しかし、合格したという確かな自信はなかったため、依然として不安は残るばかりでした。不安の中迎えた合格発表ですが、結果は合格でした。初めて正規の合格をもらえたのでとても嬉しかったことを覚えています。

 

順天堂大学入試(センターB方式)

センターB方式では、新たに英作文の試験を加えるなど、英語の能力を重視した試験となっています。

前述のように、私は自由英作文が得意であったため比較的有利な試験であると思っていました。さらに、センターB方式では1次試験で受けた数学が評価に入らないという私にとってメリットがありました。

センターB方式の2次試験は国立の2次試験が終わった数日後に行われるため、待機場所で会話している人がいるなど会場全体にどことなく緩んでいるような雰囲気を感じました。

学力試験は1次試験で受けた成績で評価されますが、2次試験の面接は方式によって受け直さなければなりませんでした。

面接は2回とも穏やかな雰囲気で行われ、圧迫面接ということは全くありませんでした。中には答えずらい質問もありましたが、全体的に答えやすい質問ばかりであったように思います。

結果は正規合格でした。初めての医学部合格であり、とても嬉しかった記憶があります。

 

以上が私の私立医学部受験記です。

医学部受験はうまくいけば2次試験まであります。そのたびに現地まで移動しなければいけないため、移動時間やホテルではいつものように集中して勉強することが出来ない可能性があります。

また、私立の問題は大学によってかなり傾向が違うのである程度は対策をしなければなりません。その間には国立の勉強が出来なくなってしまいます。

このようなデメリットもありますが、私は会場の雰囲気や気持ちの整理がついたため、私立を受験してよかったと思っています。

日程や場所、受験数に注意して、自分に合った受験方式を選んでみてください。

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