はじめに

受験の理科においては物理化学が王道だ。この組み合わせが一番多い。そして、生物は物理よりも点数が取りにくい科目と言われる。ただ、果たしてそう簡単に生物を諦めてよいものか?医学部によっては、物理よりも生物ができる学生が欲しく、物理に悪問を出してくる大学もある。そもそも、生物だって正しく勉強すれば十分に安定して高得点を取ることは可能なのだ。

ここでは受験生の生物に対するネガティブな印象を払拭しつつ、生物受験の利点と勉強法を簡単に紹介したいと思う。

生物は暗記科目なのか

まず受験生の多くが生物に対して抱いている印象は、暗記が多いということだろう。確かに生物は物理や化学に比べて計算問題が少ない分、知識を問われる問題が多いかもしれない。また、ただ単に用語などを答えさせる問題だけでなく、概念などを説明させる記述式の問題が多い。暗記が得意でなく、加えて生物にそれほど興味がなければ生物受験を諦める受験生もいるだろう。

しかし、暗記する語句の量でいえば化学などとあまり大差ない。むしろ生物の勉強において大事なのは知識の詰め込み暗記などではなく、現象の根底にあるメカニズムなどを理解することである。その点でいえば生物は「暗記」の科目ではなく「理解」の科目である(理解することはどの科目においても重要ではあるが・・・)。ゆえに、一度現象のメカニズムを理解してしまえば、あとは付随する用語等を覚えるだけである。生物ではそれぞれの現象等のつながりを考えながら流れの中で暗記をしていくことで、それほど暗記の苦手意識をもたずに勉強することができるのではないだろうか。

生物でも高得点を取れるか

だが、正しい公式と導き方で問題を解いていけば比較的高得点を狙える物理などと異なり、生物は解き方の定石などがない場合が多く、点数を取りにくいと考える受験生もいるだろう。確かに生物で高得点を狙おうと思ったら、すべての分野を網羅的に勉強し覚える必要がある。一部の計算問題や有名な実験に関する問題を除き、解き方がパターン化されているものはほとんどない。

しかしながら、タイプ別に問題の対策をしっかり行っていけば、生物でも安定的に高得点を取ることはできる。例えば、記述式の問題は用語や現象を説明させるものが多い。これについてはあらかじめ各用語を自分の言葉で説明したものをまとめておくとよい。この説明の文章をなんとなくでも覚えておけば、試験の際にスムーズに記述できるだろう。また、実験に関して考察させる問題は、教科書や参考書に載っているような有名な実験について理解し手法を覚えておくとともに、よく使用される図やグラフの見方を理解しておくことでかなり対策できる。生物でもただやみくもに教科書を丸暗記するのではなく、問題のタイプごとにポイントを押さえて勉強していけばしっかり点数を取れるのである。

生物受験のすすめ

最近ではバイオテクノロジーの発展が著しく、生物で習ったことを日常生活の中で聞くことも多い。テレビなどで聞かない日はないPCRなどはその最たる例かもしれない。生物は比較的身近な話題も多いうえに、医学部受験生であれば大学入学後の勉強でも必ず必要になる科目である。物理化学の王道の選択だけでなく生物受験も考えてみてはどうだろうか。