なぜ医学部受験に失敗したのか。現実に目を向けろ~浪人編~

~そろそろ目を覚ましてはどうだろうか?授業を受けているだけでは意味がない。本気で演習しなければ、数学の力など上がらないのだ~

みなさんこんばんは。高上代表 佐藤一行です。

前回に引き続き、今回は医学部受験に失敗した理由を探るブログとなっております。浪人生編です。前回よりも大分厳しいことを書くことになります。

自分に甘くなかったか?

医学部に限らず、浪人生が大学受験に落ちる場合、真っ先に頭に浮かぶのが自分に甘い場合です。予備校に通って、授業を受けて、問題も解くことなく帰宅する。そのような繰り返しで医学部受験に受かると思っていませんでしたか? 予備校業界の七不思議、大手予備校の近くには必ずゲームセンターがありますから、そこでゲーム三昧などというのは論外ですが、無味乾燥に感じる受験勉強を本気で一年間頑張れるかどうか。その自信がないのであれば、もうこれ以上の医学部受験は勧めません。高い授業料を払ってくれた保護者に失礼です。もう成人しているのでしょうから、働くなり、すべり止めに入るなりして、人生を先に進むべきです。

余計なお世話と思われるかもしれません。

ただ、無気力な学生が医学部に実力で入った例など私は一例たりとも知りません。そして時間は待ってはくれないのです。こうしている間にも、どんどん時間は経っていき、医学部に入れないという現実だけが重くのしかかります。

医学部受験は驚くほど高い壁ではないのですが、逆に、怠け者が少し努力したからと入れるところでは決してないのです。

素直過ぎなかったのか?

今の今まで、先のようなことを書いておきながら、逆に何を言い出すかと思われるかもしれません。しかし、私はこれも大きな理由として考えています。

予備校で浪人している場合、周りの大人に言われるがまま、素直に全ての授業に出ている受験生は、逆に医学部に合格できないことが多いです。演習する時間が足りないので。

全ての授業に出席して、医学部に合格するという例は、私は一人しか知りません。その一人も本番の数学でかなり苦戦していました。逆に、その他の多くの浪人して医学部に合格した受験生は、すべからく不必要な授業は切り、必要な授業は予習復習を徹底してものにするというスタイルでした。

一日は24時間しかない。演習時間を確保するためには、すべての授業に出席するわけにはいかない。

最近TIKTOKで同じ内容のことを述べた時に、

「自習室で懸命に勉強していたら、さぼっていると思われて、保護者や予備校関係者に怒られた。」というコメントがつきました。

予備校は今少子化で経営がひっ迫しているところもありますから、一昔よりもさらに生徒への営業に躍起になっている印象があります。また、受験業界のことをよく知らない保護者ほど、大金を出して予備校に通えば受かるはずだという幻想を抱いているものなのです。

真面目な受験生ほど、このような状況で保護者や予備校関係者の言うことをうのみにして、授業に頑張って全て出席して、数学や物理化学が解けずに本番で涙することがあるのです。

逆に、高上では、本人にあった問題演習を選定し、徹底的に演習させるため、効果が高いと言えるのでしょう。高上から慶応の医学部に入った受験生は浪人生でしたが、前期こそ大手予備校の全ての授業に出ていましたが、後期は物理を残して他をすべて切っていました。もちろん高上での演習は、物理も化学も数学も徹底的に行っておりました。

以下の話題は避けては通れないと前々から思っていたのですが、いかんせん内容が重すぎますし、私は医者でもないので正直今まで避けてきました。ただし、今回は内容が内容だけに、ここにも触れておきます。

学習障害ではないのか?

最初に述べておきますが学習障害とは、正確な医学用語ではありません。この記事は、学習障害について深く定義することはしませんが、発達障害の場合、小中の児童全体の8.8%が当てはまると文部省の調査によって有意に推定されております。およそ9人中1人の割合です。

発達障害と学習障害は同じものではないですし、それら障害を持っていても、勉強以外の別の分野では驚くべき才能を発揮することもある。

なのでまずはここで、私が何をもってして学習障害ととらえているかを述べておきます。

「努力しても全く成績が上がらないこと」

です。半端な努力ではありません。

何百回と計算問題を繰り返しても、一向にできるようにならなかったり、英単語を1000回音読しても全く記憶できなかったりということがこれに当たります。

以前の私は、学習障害は全分野にまたがるものだとばかり思っていましたが、最近になって、英語だけ極端にできないとか、数学の計算はできても図形になるとまるでダメだとか、そのような生徒も含めて学習障害があると理解するようになりました。

私は医者ではないので、保護者の方に学習障害という言葉は使いません。それでも責任があるので、医学部合格が無理だと判明した場合、夏の段階で「合格は無理です」ということにしています。

話戻ってこのような場合、本人の努力とは無関係に、医学部合格の可能性はありません。

努力すれば報われるとか、そんな安易な根性論を押し付けること自体、生徒本人にとって非常に重い負担になる。

医学部だけが人生ではないですし、医学部に落ちたからと不幸になるわけでもないです。

勉強に適性がないということなので、医学部を無理に志すのは止めておいた方が良いのです。

断言できますが、学習障害を持っている場合、本人の努力とは無関係に成績は上がりません。そんなことを若い貴重な時間に費やすのは本人にとってあまりに酷なのです。

塾業界に長くいれば、間違いなくこういう生徒に触れる機会はあるはずなのに、そこには触れずに金儲けのために弱みに付け込んで沢山コマを取らせるというのは、非常に浅ましい行為であるともいえます。

面接ではじかれていなかったか?

これもよくあることですが、医学部受験において、一部の非常に優秀な受験生を除き、合格者の点数というのはかなり密集するものなのです。勉強ができる受験生など、医学部には毎年やってきます。そこで差を分けるのはなんなのか? もちろん面接です。

面接で合わないと思われた場合、通常であれば医学部合格に必要な学力があっても容赦なく落とされるので、そこは肝に銘じておきましょう。

『本学にふさわしくない』

と思われたら終わりなのです。

また、以下の内容は大学名を出しては書けないことですが

「地元びいきの大学ではないのか?」

「年齢が高い再受験生を避ける大学ではないのか?」

「上記の二点を混同してしまっていないか?」

という点はきちんと判断する必要があります。年齢を理由に落とされたのに、地元びいきな医学部だから落ちたのだと勘違いをして、また別の年齢に厳しい医学部を受けても受かる望みは薄いです。

面接の内容と、面接の得点をきちんと照らし合わせてどんな現状であったのかきちんと判断しましょう。

特に、面接対策本に載っているようなありきたりで美辞麗句ばかりのうすっぺらい模範解答を述べて、点数が低かった受験生は要注意です。

また、圧迫面接らしきものをされたからと、点数が低いと確定するわけでもないので、その点も注意しておきましょう。

一時期に比べて、圧迫面接の数自体は減った印象はありますが、それでも面接中は、受験生に様々な形で圧力がかけられることはあるのです。

終わりに 

大まかに浪人生が医学部受験を失敗する理由を述べてきました。高上では、一浪生や再受験生が必死に頑張って受験に成功させたこともあります。結局は、本人が自分のレベルにあった問題を本気で解くかどうかなのです。

高上に来るかどうかという話ではなく、そこを頑張れるかどうか。

今一度自分に問いかけてみましょう。

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