みなさんこんばんは。高上代表 佐藤一行です。

時の流れははやいもの。お盆に入り、もうすぐ今年の夏も終わりを迎えます。

本日は、日本で最も新しい医学部であり、私立医学部の中では日本最北に位置する東北医科薬科大学について語ります。

閑静な住宅街の中にあり、東北大の医学部との交流もある立派な大学です。

宮城県仙台市という立地条件から、北海道や関東からの受験生が多い印象です。

最新の情報を私がHPで確認してからこのブログを書いておりますが、正確な入試情報に関しては、必ず大学のHPを参照してください。

難易度は?

一般枠に限って言えば、私立の医学部の中では、そこまで難しい方ではありません。癖の強い問題も少なく、標準的な問題をきちんと解いていけば、確実に一次試験は突破できる大学です。

また、例えば英語が苦手で、医学部の中ではやや簡単なこの大学の英語でやや失点してしまっても、理系科目で十分挽回できるチャンスがあるのも特徴です。(おすすめはしないが、得意科目一点突破型の受験も可能)

生物受験者を好み、物理よりも生物受験者の方を取りたいとの大学の意向もあるらしく、物理よりも生物の方が解きやすい傾向があるようです。

よって、生物が得意な医学部受験生にとっては、かなり狙い目の大学と言えるでしょう。

対策は?

数学

勿論、焦らずに重要問題集をきちんと自力で解けるレベルになるべきです。医学部に特化した問題集などは特に必要はありません。

図形的な考察や、複素数平面など、受験生が苦手な分野も頻出しているので、重要問題集のその分野だけでは演習が足りなくて、苦手意識がぬぐえない場合、再び教科書を熟読し、例題をきちんと解きなおした後、(学校で練習問題の解答をノートに取っているならもちろんそれも)

大学入試10日で極める複素数平面 (理系のための分野別問題集)

 

等を利用するのも手です。重要問題集を全範囲終わらせることを目的とするのではなく、あくまでも自分の学力を上げることを目的としてください。ちなみにこの10日間~の問題集は、本を売りたいという商業的観点から10日間と銘打っているだけで、苦手な受験生がこの問題集に取り組んで力をつける場合、一日5時間本気で勉強しても、10日間などでは終わらないのでそこは肝に銘じておいてください。あくまで教科書や傍用問題集で徹底的に復習した後に取り組むべきです。

10日間で終わらせるたびに、たいして考えもせずにすぐに答えに飛びついて、答えを覚えるなどあってはなりません。

それこそ自己満足に終わります。解き方を覚えていては、医学部入試では、太刀打ちなどできません。

そして、言うまでもなく、苦手な分野を放置していてはいけません。

高上では、生徒一人一人に演習プリントを作成するので、このような演習も本人に合わせてもっと簡単なレベルから、非常に効率よく行えます。

図形と方程式が苦手あれば、本人のレベルに合わせて図形と方程式だけのプリントを簡単に作成できます。

また、当然のことながら微分積分は必ず出るので、きちんと対策しましょう。数学を課さない大学を除き、微分積分ができなければ医学部に入ることはできず、医者にはなれないのです。

英語

医学部系の単語帳を使う前に、きちんとターゲット1900を仕上げるべきです。医学部狙いなのに、ターゲット1400すらおぼつかない受験生も散見されますので、単語の学習は英語の核心であると肝に銘じておきましょう。

①熟読する。

②音声を聞きながら、英文を目で追う。

③音読する。

このサイクルを繰り返すことで、受験に必要な英語の力はかなり上がります。文法問題に関しては、あまり比重が多くないので、ネクステ1冊を仕上げるというよりは、並び替え問題を重点的に行い、あとは読解力を高めた方が良いです。

理科

やはりどの理科の科目であっても教科書と、学校の傍用問題集であるセミナー系や、リードα系(学校に別冊の解答をもらえるときに限る。)をきちんと使って基礎力を固め、そのあとに重要問題集を行うべきです。

生物などに限っては、適語補充の割合は多いが、受験生の多くは正答できるため、考察問題で差がつきます。そうなるとやはり上記の問題集は必須です。

この大学は生物受験生を取りたい意向が感じられる問題を出してくる(物理が荒い問題があるのに対して、生物はきちんと作成されている。)ので、生物が得意な受験生はおすすめです。

地域枠について

この大学に関して、切っても切り離せないのは、この地域枠です。

最初に地域枠に関して簡単に述べておきますと、医者になった後の勤務地が一定の期間、大学の指定する地域に限られる入試枠のことです。入試の時からすでに、6年後、医者になった時の勤務地に縛りが出ることを条件に付けられるわけです。地域医療の必要性から、今後とも日本全国の医学部で拡大が見込まれています。

東北医科薬科大学の場合、100名の合格者定員のうちA方式とB方式合わせて55名が地域枠での定員となります。

A方式とB方式の違いは、主に東北に住んでいるかが条件となります。Aだと東北に住んでいなくても、希望する東北の県に出願できるのに対して、Bは基本的に受験生本人が東北に住んでいることが条件となります。

A方式だと3000万円の就学資金を大学から、B方式だと修学資金は大学から合計1,500万円と、さらに応募した県からの貸与を受けることができます。

(詳しくは必ず大学のHPをご確認ください。)

この大学は、年齢制限を設けておらず、地域枠のA方式とB方式、さらには一般枠の3つに順位をつけて出願できるのも大きな特徴です。(A方式1つのみに出願という方法も可能。)A方式で3000万円を受け取れないのであれば、宮城には行かないという受験生は関東を中心に一定数います。

ただし、言うまでもなくA方式の入試難易度は高いです。私の感覚的には、慶応の医よりは簡単で、杏林の医よりは難しいといったところです。

この大学の特徴として、高得点勝負になるであろう、共通テスト利用(定員5名。ただし通常合格者はもっと多く出る。)の科目も、現代文、英語、地学を除いた通常の理科2つに、数学2つと一貫して、受験生に問うている科目に変動はありません。

ただし、共テ利用は日程からも、かなりの高得点勝負になるので、やはり定員100名の一般入試で狙うことをお勧めします。

結局は、医学部に入って勉強するにあたり、その基礎的な学力があるのかどうかを問うているにすぎません。

また、面接に関しては、圧迫の情報は私は聞いたことはありません。質問は、医学部の面接対策の裏をかいた質問もありますが、やはりこの大学を志した理由や、医者になりたい理由、本人の勉強の環境などは当然抑えておくべきです。

 

終わりに

この大学が設立されたとき、当時は大きな話題となっておりました。まだ高上は始まっておらず、私は塾に出向いて毎日毎日英単語を覚えさせては、無気力な受験生に煙たがられる日々でした。医師を志しているにもかかわらず、英単語帳の一冊も仕上げられないならば、そもそも門前払いされて当然と私は今でも思います。医学部狙いと言って、基礎をおろそかなまま、独自対策ばかり好んで、結果落ちる受験生もいますが、自分で正答する真の基礎力なしに、合格などあり得ないのです。

本当は、英単語帳での英単語学習など、『英語』という言語的な観点から見たら、基礎のほんの一部にしか過ぎないのですが。

高上では、今までに三名がこの大学を受験して二名が受かっております。

来る2023年の1月21日、共通テストの熱も冷めやらぬ中、札幌アスティ45で受験ができるようです。

「医学部入試は難しい」と、変に煽っている文言を多く見かけますが、一定の能力と、本人の熱意があれば、そこまで高いハードルではない。共通テストで失敗しても、理系科目を頑張ってきたのであれば、そのあとの一般入試で十分合格の可能性はある。

お金や、受験科目、年齢など多くの制限がある医学部入試がある現実の中、受験生の可能性を広げてくれる、素敵な大学だと私は思っています。

高上代表 佐藤一行