北大二次試験の数学で満点を取るために

今日は僕が北大二次試験の数学で満点を取ることができた勉強法についてお話しようと思います。受験までの時間は思っているより少ないです。よかったら以下を参考にして、効率の良い自分自身の勉強法を確立してください。

受験における数学の立ち位置

具体的な勉強法についてお話する前に、数学が医学部入試においてどのような立ち位置にあるか話そうと思います。「数学を制する者は受験を制す」という言葉があるように、数学は合否のカギを握る重要な教科です。他の教科とは違って、ほとんどの受験生が解けない問題を完答することができれば、他の受験生に大きく差をつけることができます。一方で、容易な典型問題を落としてしまうと、逆に大きく差をつけられてしまいます。勉強を進めていくにあたって頭に入れておいて欲しいことは、数学はリスキーな教科だということです。確かに数学は差をつけやすい科目です。しかし、どんなテストでも高得点を取れるという状態にして入試当日を迎えたとしても、その試験が簡単なものであれば、実力のある者のほとんどが、かなり高得点を取ってしまい、数学が少し得意な受験生と、すごく得意な受験生の差がつきにくくなります。これはいかに数学を得意にしても受験生自身でコントロールできない要素ですから、数学一本で勝負しようという考えで入試に臨む人は少なからずいると思うのですが、極めて危険なので今すぐやめてください。

僕は、受験勉強を始めたのが遅かったので、出来るだけ効率よく点数を取ろうと、センター試験の勉強もロクにせず、二次の他の教科はほどほどにして数学を重点的に取り組みました。現役時、僕は大阪大学医学部を受験したのですが、やはり医学部入試とはそんな甘いものではなく、数学の試験は例年に比べて簡単で差もつかず、不合格になりました。おまけに、直前期に、数学に時間をとられて英語の勉強をおろそかにしていたため、後期入試でも英語が大きな仇となり不合格になりました。

医学部受験において「数学を制する者は受験を制す」という言葉は、「共通テスト、数学以外の二次科目で十分な点数が取れる」という条件のもとにあるということを覚えていてください。今思えば当たり前のことなのですが、受験期の時間に余裕がないときには、受験生は焦って間違った方向性の勉強に走りやすいです。医学部受験の基本は「穴を作らないこと」です。数学にそこそこ自信がある人こそ、各教科のバランスに気を付けて「穴のない学習」を心掛けてください。

計算力の重要性

数学における難しさとは二種類あります。一つは、数学的センスを問われる難しさです。発想力、思考力を問われます。もう一つは、多大な計算量をこなす力、高レベルな計算の工夫を必要とする難しさです。東京大学、京都大学や単科医科大学では、数学的センスを問われる問題が多く見られる印象があります。その他の大学では、基本的に問題の難易度を上げる時には、数学的センスを必要とする難問を誘導付きにしてかみ砕いた問題にしたり、要所要所で計算のレベルを高くしたりするのが常套手段です。なので、ほとんどの大学では計算力が高い人が高得点を残すことができます。また、数学的センスを問われるようなテストであっても、計算の部分を素早く処理することができれば、問題の核となる部分を考えることに時間をまわすことができ、結果的に高得点を狙うカギとなります。

計算力を上げるためにするべきこと

計算力は短時間で上がるようなものではありません。小中学校の蓄積による部分が大きいです。正直なところ、中学受験などで幼いころから、暗算や数字だけの四則演算をどれだけ練習をしてきたかが大きいと思います。だから高校生になってから計算力を格段に上げるのは無理だと言っているのではありません。数字の演算が遅くても、暗算が苦手でも、計算の工夫や暗記で補える部分は多々あります。例えば、47×49などの計算は47×(50-1)にする、多項式の計算は次数ごとに計算するなどありふれた工夫ですが、こういったことを当たり前に出来るようになれば、計算ミスも減り、スピードも上がります。また特殊な計算をできるだけ楽にやる方法を頭にいれておくことも重要です。例えば、√(a^2-x^2)の積分は円の一部の面積としてとらえるなど、複数あるやり方の中から最も楽なやり方を予め頭に入れておくと、苦労せずに計算することができます。

計算力を向上させるには、適切な参考書を用いて、意味のある練習を重ねなければなりません。がむしゃらに計算問題を解き続けても意味がありません。そこで、僕が計算力を高めるために使用していた参考書とその使い方を紹介したいと思います。僕が使用していたのは、「鉄緑会 基礎力完成 数学I・A+II・B」という参考書です。この参考書には難問はないのですが、計算の工夫に慣れていないと難しいと感じる問題が多数収録されています。なので、初見でやる人は非常に難しいと感じるかもしれません。でも、それらの問題は今になって思うと当たり前の式変形、当たり前の解法を何度も繰り返しているものなのです。それらの当たり前の計算を当たり前のこととして出来る受験生は、たとえ医学部受験生であってもそう多くはありません。世間一般で難解とされる計算を当たり前に出来れば、その時点で他の受験生と大きな差をつけることができます。

数学的センスについて

先ほどから数学的センスという言葉を何度か用いていますが、数学的センスという言葉は、数学の才能を指しているわけではありません。数学の演習を通じて論理的に数学を考える練習を積むことで身につく、「勘」のようなものです。演習を積むことで、次にどんな式変形をすべきか、どのような手法を使うべきかが素早く見えるようになり、難問にも対応できるようになります。それを数学的センスと言っています。

数学の勉強を進めるにあたって気を付けるべきこと

まず、解法のパターン暗記をしている方は今すぐやめてください。応用問題に柔軟に対応できなくなってしまいます。一つ一つの過程、式変形の意味を考えながら答案を作ることを心がけてください。応用問題に対応するには、問題演習を通じて数学的センスを身に付ける以外方法はありません。高上では、生徒一人一人にあわせた演習口座を設けています。そのため、自分が苦手とする分野を徹底的に練習することができます。また問題が的を得た良問ばかりであるので、高上のカリキュラムに従ってきちんと演習をつめば、まず間違った方向の勉強をするという状況に陥ることはないでしょうし、数学を武器にして入試に臨むことができるでしょう。

もう一つ気を付けてほしいことは、参考書などで問題演習する際に、「答えが出るまで考えぬく」ことです。難問にいくらあたっても、すぐに答えを見ていては、結局パターン暗記の勉強になってしまい思考力を鍛えることはできません。受験まで時間がなく気持ちもわかりますが、手も足も出なさそうな問題でも最低30、40分以上は考えるように心がけてください。

最後にもう一つ、心がけてほしいことは、「インターバルをおくこと」です。これは、学校の先生や塾の先生はあまり教えてくれない重要なことなので、良ければ頭の片隅に入れておいてください。どの教科においても言えることなのですが、直前に勉強した分野、問題が入試に出題されるわけではありません。なので、勉強してからある程度時間が経ち、頭の隅に行ってしまった知識を引っ張り出す練習を日ごろからしておかないといけないのです。僕がおすすめする勉強法は、苦手としている分野を徹底的に勉強する期間を一週間程度設け、そこから2週間から一か月程度のインターバルののちに、またその分野の問題などを解く期間を設けるというやり方です。インターバルをおいてできるようになっていれば、その分野に自信を持つことにも繋がるのでぜひやってみてください。

北大理系数学で満点をとるために

今まで、数学の勉強法など大学受験全般の話をしてきましたが、ここでは北大受験者に向けた数学の話をしていきたいと思います。北大の数学は、分量は多いですが試験自体の難易度はそこまで高いものではありません。誘導付きの問題が多く、誘導に乗る練習さえすれば、計算以外の部分で行き詰ることはそうないと思います。なので、上でも述べましたが、計算力がカギとなってくるわけです。計算が苦手な人はまず、計算の練習をしてください。数学に自信がある人は、そのままの制限時間、そのままの難易度で過去問を解いても、余裕があると思うので、誘導を消して問題を解いたり、制限時間を15分から25分くらい短くして過去問に臨んだりしてください。

北大数学で安定して高得点をとるには、短時間で問題を解ききり、見直しの時間を十分にとることが必要不可欠です。そのためには、計算を素早く処理することが必要不可欠です。なので、基本的な計算を重視した地に足をつけた勉強を心がけてください。

最後に

医学部入試において、苦手科目、苦手分野を作ることは致命傷となります。先ずは苦手科目、苦手分野を克服することを最優先にしてください。各教科がある程度勝負できる程度になれば、得意な科目、分野に磨きをかけてください。数学を特に伸ばしたい人は上に記したことに注意して勉強してみてください

 

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