北大医学部医学科合格体験記②

今回は、合格体験記第二弾ということで、各科目の勉強法と、入試本番のことについて記しました。

各科目の勉強法

〈国語〉

 現代文は、高校入学当初は苦手な方で、学年順位も下から数えた方が早いようなレベルでしたが、学校の先生の指導のおかげもあって、高三の受験期にはセンター試験の過去問で8割は取れるようになっていました。浪人時も定期的に問題を解くことでその得点率を維持することができました。浪人したときの共通テスト本番でも、現代文は1ミスか2ミスだったと思います。

 

 古典については、とにかく暗記事項(古典文法、古文単語、重要句法)を早めに暗記しました。そしてできるだけ多くの文章に触れるようにしました。学校で配られた問題集だけでなく、センター試験の過去問や、市販の問題集をたまに読んだり音読したりしていました。音読は高校の先生にお勧めされたのですが、古典の文章が頭に入ってきやすくなった気がするのでおすすめです。

〈地理〉

 地理は結構好きだったので、模試のたびに知らなかった知識をノートにまとめたり、勉強の合間に資料集を読んだり、普段からこまめに勉強していました。浪人時の共通テスト本番ではまさかの72点という結果でしたが、模試や過去問では80~90点台を安定して出せていました。地理はほかの社会科目に比べて点数が安定しにくいとよく言われていますが、基本的な知識をしっかり頭に入れて、そのうえで問題演習を重ねていけば割と安定した点数が取れるようになると思います。

〈英語〉

 英語は中学生のころから好きだったし割と得意だったので、勉強する上であまり苦労はしなかったです。ただ、特に和訳の問題などで、感覚で解いてしまっていたので、しっかり文構造を把握してから訳すということを心がけました。また、長文問題を解いた時、その長文を音読するということもしていました。音読は効果絶大だと思います。おすすめです。単語帳は、高校では学校で配られた「LEAP」と、英検準一級の「パス単」、そして熟語長の「ユメジュク」を使い、浪人時代には「鉄壁」を使いました。

〈数学〉

 高校時代には主に、啓林館の「Focus Gold」という分厚い参考書を使っていました。典型的な問題の解法をしっかり頭に入れるべきだと思っていたからです。典型問題が解けるようになってくると、おのずと学校の定期テストや模試での成績も上がり、高校で学年30位くらいから、一桁順位にまで成長しました。浪人時には河合塾のテキストと、あとは北大や東北大、九州大あたりの過去問をひたすら解きました。もともと数学は一番苦手だったのですが、ある程度演習を重ねていく中で少しずつ点が取れるようになりました。

〈物理〉

 高校時代には学校で配られた「良問の風」をまず使っていました。この一冊はとにかく完璧にしました。この時点で北大物理は9割くらいとれるようになっていた気がします。そして高三の受験直前期には「名門の森」を使いました。浪人時には、河合塾のテキストと、北大物理と傾向が似ている京大の過去問を腕試しに解いていました。原子分野についてですが、北大物理ではあまり出題されたことがないため、後回しにしていました。とはいえ絶対に出題されないというわけではないので、最低限、典型問題は解けるようになっておきました。

〈化学〉

 高校時代には学校で配られた「センサー化学(啓林館)」を使っていました。あまり有名な参考書ではないような気がしますが、難易度も(北大志望だった自分にとって)適切で、とても使いやすかったような気がします。浪人時には、河合塾から配られたテキストと、「重要問題集」、北大や東北大の過去問を使って勉強しました。特に、東北大の有機の問題は難しいことで有名だったので、腕試しに定期的に解いていました。

入試本番

〈共通テスト〉

 共通テストではとにかく緊張していたのを覚えています。本番前日から食べ物がのどを通らなくなり、水くらいしか口にしていなかったです。1日目、1科目目の地理Bでは、最初読んでも読んでも文章が頭に入って来ず、とても焦った記憶があります。深呼吸して何とか気持ちを落ち着けて、問題を解き始めました。そのせいでいつもより地理の点数が低かったですが、国語、英語に関してはまずまずの点数を取ることができました。(古典を除いては)

 2日目の数学では、去年の問題と違って大幅に易化しており、私は共通テスト数学があまり得意ではありませんでしたが、目標点(合わせて180点)を取ることができました。医学部に入った人の中ではあまり高い方ではないように思いますが、自分的には満足のいく結果でした。物理化学では、痛いミスを数問ずつしてしまったので、目標点には届きませんでした。結果共通テストの得点率は86.7%ほどでした。

 自分は共通テストより断然二次試験のほうが得意だったので、最悪80%であっても北大医学部医学科に出願しようと決めていました。大幅に易化したとはいえ87%近くとれているので、迷うことなく北大医学部医学科を受けることにしました。ちなみに、共通テスト利用で東京理科大学の薬学部と、早稲田大学の人間科学部を出願しましたが、前者は合格で、後者は不合格でした。また、後期は山形大学の医学部医学科を出願しました。

〈二次試験〉

〈数学〉

 昨年度(現役時)の北大数学が大幅なんかしていたので、今年は簡単になるだろうと思っていたのですが、予想に反し難化傾向は続きました。得意な分野が微分積分だったので、積分の問題から解こうと決めていたのですが、なんと今回積分が出題されず驚きました。なので臨機応変に、パッと見簡単そうな大問1、2から解くことにしました。この2問は比較的簡単で、最初の25~30分くらいで解ききったと思います。次に大問5を解きました。答えがきれいな形にならず、かなり時間を費やした記憶があります。その後大問3を(2)くらいまで解き、大問4はほぼ手を付けていない状態で試験が終了しました。目標は4完1半だったのですが、明らかに例年に比べて難しい内容だったので、あまり落ち込んだりはしなかったです。

〈英語〉

 英語は得意分野だったし、予備校の北大予想テストなどでも8割前後は安定してとれていたので、本番でも8割は取りたいとおもいながら試験に臨みました。大問4、3、1、2の順で解くことにしていたのでその通り解きました。大問1、2でいつもよりミスが多く、結果8割に届きませんでした。また、北大英語において特徴的な大問4ですが、できるだけ、会話文は読まず、要約文だけを読んで解答するようにしていました。解いてみると分かると思いますが、意外とできるものです。15分以内で1ミス以内を目標にしていました。

〈物理〉

 例年北大物理は簡単といわれていて、目標は60分で満点でした。ですが論述問題が出題されたり、例年より若干難化していたりしたこともあって、70分くらいかかってしまったような気がします。物理に関しては、最初の方の問題で間違うとその後の問題も間違ってしまうことが多いため、慎重に解き進めました。

〈化学〉

 北大化学においては、難問や奇問の出題は多くないので、基本的な問題をしっかり解けるようになっておくことが大切だと思います。本番の時もあまり難しい問題は出題されなかったので、高得点を取ることができました。力を入れて対策してきた構造決定の問題が出されなかったのが意外でした。

 

〈面接〉

 医学部入試において軽視されがちな面接ですが、ある程度の対策はしておくべきだと思います。私は1年間浪人したために時間はたっぷりあったので、予備校のチューターさんにお願いして十分に面接対策をしてもらいました。面接対策に時間をかけていられないという人でも、よく聞かれるような、その大学の志望理由、医学部の志望理由、自分の長所短所、高校時代に頑張ったことなどはいえるようになっておいた方がいいと思います。

 

 自分の時は、面接官は3人とも優しそうな人で、自分の回答にいちいちうなずいてくれたし、された質問も簡単なものばかり(北大の志望理由と医学部の志望理由、長所、興味がある病気、リーダーシップをとった経験があるか)だったので、過度な緊張をすることなく、満足のいく受け答えをすることができました。面接のときには、姿勢や目線、声のトーンや大きさに気を配りました。ちょっとしたことかもしれませんが、印象が変わってくるからです。

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