私はドラマはほとんど見ない。単に忙しいからだが、そんな私でも三浦春馬のことは知っていた。突然の訃報。正直驚いた。何不自由ない役者人生を歩んでいるように見えていたからである。

役者という仕事を見るに。

大変な仕事だと思う。単にセリフを覚えるだけではなく、いろんな人の人生を、ときにその苦難を背負いこむのだから。難病を抱えた人の役をいかに演じるか。それに没頭するあまり、三浦春馬氏は演じた後も様々な苦労を感じてきたのではないだろうか? 演技に没頭するあまり、役と自分の区別がつきにくなったりはしてこなかったのか?

みんなに優しかった。

優しかったという。誰にでも。真面目な性格であり笑顔が絶えなかった。ただし考えても見てほしい。誰にでも優しくするなど並大抵のことではないのだ。みんなに優しくするなど、そうそうできることではないし、する必要さえないと私は思う。いろんな人間がいる。失礼な人間だって多かったであろう。それをすべて笑顔で包み込む負担など、想像に難くない。

人間なのだ。嬉しいときもあれば、嫌な時もある。そんな自分を表に見せず、嫌な相手にも笑顔で振るまう。外からはわからないほどの負担をここでも抱え込んではいなかったのだろうか。

コロナ禍の悲劇。若者への風当たり。

今回の自粛。普段非社交的な私でさえ正直なところ結構辛かった。行きつけの店にも行けなかったし、気分が鬱屈としてきた。自粛をした後も嫌なことは続くことは容易に想像できたからだ。

高上で働く北大生も、辛そうである。初めて札幌に来て、まわりに知り合いもいない中、大学の授業もオンラインなのだから当然であろう。初期はそれなりに多かったが、今は新規感染者の数はそれなりに抑えられている札幌であってもこうなのだ。東京で一人暮らしをする若者には、相当な影響があるのではないか? 芸能界は孤独な職業だともいう。うわべだけの仲も相当取り繕われてきたのだろう。コロナ禍でなければ、三浦春馬氏が死んでしまったとは私は思えない。

多くの人が哀しんだ。

戸田恵梨香。高畑充希。比嘉愛未。名だたる有名女優達も追悼の意を示している。それだけ慕われていたのであろう。多くのファン。事務所の方々。家族。仲間たち。みんな悲しんでいる。

これだけの人に想われて生きていたこと。全部、三浦春馬氏が、生前、誰にでも優しく、笑顔で、真面目に仕事に向き合ってきたらからこそ。

きっと実感が持てなかったのだろうな。

本当に幸せなことなのに。

最後の一瞬。ほんの少しでいいから、これだけは気付いてほしかったな。

三浦春馬氏のご冥福を切に願います。

高上代表 佐藤一行