大手予備校を勧めない理由。

~もう分かっているのではなかろうか。たくさんお金を払って大手予備校に通っても、合格する受験生はほんの一握りであるという現実を~

闘いも終わって。

みなさんこんばんは。高上代表 佐藤一行です。

不合格が確定し、浪人が確定しどの予備校に通うかを検討している人。来年から高校三年生になるので、大手予備校に通おうと思っている人。たくさんいるかと思います。ただ、私はこの業界に長くいて、大金を払って大手予備校に通った挙句、現役時よりも成績が上がるどころか、下がってどうしようもなくなった例もたくさん見てきました。本人の怠慢もあるでしょうが、怠慢で済ますには気の毒な例もありました。勿論予備校に通うことに利点もあります。本日は、こういう時期ですし、率直に大手予備校に通うことの利点、そしてなぜ通わないほうが良いかという理由を述べておきます。

大手予備校の利点➀ 優秀な講師がいる。

三大予備校を中心に、競争原理が働いている予備校で長年勤めている講師は、一過性の人気だけではない、生徒の成績を上げる力があることは多いです。例えば、日本史の講師が、一回の授業で生徒の記憶に残る授業をしたり、物理の講師が、微分積分を使わずに鮮やかに難問を解いたり。こういう講師の存在は、確かに大きいように思えます。最近ではアンケート結果を重視する予備校も多いためか、生徒の質問に親切に答える講師も一昔前よりは増えた印象です。

大手予備校の利点② ライバルがいる。

予備校は友だちを作る場所ではありません。ただし、中には中堅レベルと言われる医学部合格を蹴って、更に高いレベルの医学部を目指す受験生も大手予備校となればいるもの。受験生にとって、同世代の人間が同じ模試を受けた時にすごくできていることは、勉強をする上での大きな動機になるのです。実際、

『周りに流されて勉強をしなかった』

という言葉の真逆、進学校の場合、

『特に行きたい大学があったわけでもなかったが、周りに流されて一緒に勉強をしていたら大学に合格できた』

という例もあるもの。

それくらい同世代の存在というのは大きい物なのです。

遊んでばかりいる浪人生とつるむのは論外ですが、切磋琢磨できるライバルがいるというのも予備校に通う利点と言えるでしょう。

大手予備校の利点③ 自習室がある。

これも多きな利点です。家では勉強に身が入らないけれど、予備校の自習室では勉強できるという受験生は多いもの。朝から晩まで自習室にこもって必死に勉強する受験生も多いのです。

大手予備校の利点④ 情報戦に強い。

大手予備校には必ず入試情報のプロがいます。日々変化する大学の入試情報をいち早く追っていくためにも、的確なアドバイスをする専門家は貴重な存在と言えます。本人が希望する勉強がはっきりしている場合、第二志望の選定などで、大きな力になってくれます。

なぜ大手予備校を勧めないのか?

ここまで読むと、いいこと尽くしのように思われる方は多いでしょう。しかし、私はそれでも大手予備校は勧めません。浪人となるとなおさらです。その理由は一つだけ。

これにつきます。

上記に上げた複数の肯定的理由を、これ一つで否定されてしまうのです。

本番は自分一人で解く。

弱い人ほど何かにすがり付きたくなるもの。受験に失敗した高三生、一浪しても受からなかった浪人生、何年浪人しても入れない多浪生、仮面浪人生に、再受験生。もうみな本当はわかっているのでしょう。自分で解かなければ力など付かないことを。それでも問題と自分で本気で向き合おうとしない。落ちてしまうのも当然です。

そして、大手予備校はあまりにも授業数が多い。真面目な生徒ほど、

『全ての授業に出なければ、成績が上がらない』

と吹き込まれる。

保護者にお金を払ってもらったのだから、全ての授業に出なければ申し訳ないと思っている。

そうやって、朝の9時から午後の6時間まで椅子に座って授業を受け続ける毎日。

断言できますが、数学一つとっても、プロが解いている姿を見ていても、決して本人の計算力など付きません。英語だってそう。本人が英単語を覚えて、英文を読む訓練をしなければ、読む力など上がらないのです。

そんな中、夜も6時から勉強をとなると、演習しようにも時間は非常に限られているのです。

一日は24時間しかない。

よく言われることでしょう。「予習復習をしなさい」と。私もこのことはあとで勧めることになりますが、その前に断言しておきましょう。

と。

午後6時を回ってから、勉強時間を確保しようにも、ご飯も食べますし、風呂にも入るし、睡眠も必要。どんなに頑張っても通常ねん出できる時間は7時間ほど。

たったの7時間で本日行われた授業の復習、明日の予習など不可能なのです。非常に軽い勉強になってしまいます。

そして、その時間にはいくら若い言っても、受験生たちも疲れている。ものすごく非効率なことなのです。

朝から午後にかけて、元気で貴重な時間を一番大事な演習ではなく、授業を聞くことに当ててしまっている。実にもったいないと言えるでしょう。

受かった浪人生たちはどうしていたのか。

それでは、受かった浪人生たちはどうしていたのでしょうか? 言われるまでもないでしょう。不必要な授業は切るのです。そして取ると決めた授業は徹底的に予習復習をして臨むのです。

この業界に長い私は、もちろん大手予備校で浪人していて、合格してきた例も複数知っています。そういう受験生たちは、異口同音に

「不必要な授業は切って、自分の勉強(演習)をした」と言います。

ただ、授業を切ろうにも、少子化で経営が苦しい予備校ではスタッフに注意されるところも多いし、受験のことを知らない保護者が高いお金を払っているのだから、さぼってないで授業に出ろと怒ることさえあります。本人なりに考えた上で自習室で勉強していてもさぼっていると思われるのです。そして中途半端な演習をしても、そうそうできるようになどなりません。

事実、予備校に通っていたけれどもどうしようもなくて、助けてほしいと夏以降に高上に来る浪人生は複数いました。何とかなった生徒もいますが、残念ながら間に合わなかった受験生もいます。そしてお金も二重にかかってしまいます。

そもそも分からないのに、どうやって演習をするのか?

演習の重要性をここまで説いていたら、このような疑問も生じるでしょう。はっきり言って、浪人生で

今の時期でも

『微分積分の基本的計算もできない。』

『ろくに英単語を覚えていない。』

そのような状況では医学部合格など夢のまた夢。どんなに頑張っても通常二年はかかると思った方が良い。

最近よく見る

『低い地点からの逆転合格例』

は基礎学力が実は高かったり、誇張されていたりするものばかりです。実際、人間能力をあげようと思ったら、勉強の量だけではなく、きちんとした栄養と、睡眠の回数が必要だからです。

そして、分からないからと言って、すぐに解説を聞いていては結局は印象に残らないというもの。本人が本気で演習をしようと頑張ったあとに解説を聞くから、その意味も分かるという物なのです。すぐに解説に飛びついてはいけない。解説から入ってもいけないのです。

高上でできること~静かな環境で演習できる~

北大合格者割合が83%。医学部合格者割合が62.5%。特待生制度などもうけずにこの数字。結局は本人に必要な問題の選定を私が行い、理数系では徹底的に演習をさせ、英語では単語を本人が覚えるまで繰り返す。その結果であると自負しています。他の生徒への指導している声が聞こえる通常の個別指導とは異なり、静かな環境で演習できる環境は、数多ある札幌の塾の中でもかなり希少であることを自負しております。

また、高上では、YOUTUBEでの解説動画つきの教材を使用したりして、効率よく勉強できる方法を提示しています。

ギリギリ第一志望に合格していった生徒たちもいます。演習を徹底的に頑張っても、得てして合格とはそんなもの。だからこそ、覚悟を決めて徹底的に演習を行う必要があるのです。

今の時代、自習室は、予備校があるような地域には、予備校に通うよりはるかに安く存在します。ライバルは周りにおらずとも、模試の結果をきちんと判断すればよい。そして何より高上の講師陣は非常に優秀なのです。

早い時期から徹底的に演習をしていけば、医学部受験を含め、大学受験とはそこまで高い壁でもないのです。

今の成績は問いません。やる気のある生徒を高上は歓迎しております。

高上代表 佐藤一行

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