北大医学部面接を振り返って

こんにちは。トムです。今回は私の北大医学部の面接について改めて振り返りたいと思う。

まずはじめに

まず北大医学部の面接の形式を簡単にまとめておく。面接は2日目に行われ、物理や化学1科目分と同じ75点分と点数化され、1日目の筆記試験と合算した点数が合否に使用される。3人の試験官に対して受験生1人の形式であり、おおよそ8~10分程度であった。内容は一般的な医学部の面接の質問内容であり、入試1日目の最後に面接シートを記入する。点数も比較的高いため、北大医学部の受験生の多くが危惧しているであろう。

詰められた面接

次に私自身の面接について書きたい。入試1日目の筆記試験の出来があまり良くなかったので、落ちると思っていた。これは私の書いたブログ「北大医学部受験を終えて」を見ていただきたい。ただ最後である面接まで、後悔がないように頑張ろうと思っていた。

面接官3人のうち端に座っていた2人は優しくて、和やかな雰囲気であった。ただ、中央の1人は私の受け答えに対して論理性の無さに対して2回も指摘をしてきた。1回目は自分の長所短所を話している時であった。短所を説明し、「~なところがあるが、~~のように行動したい」と言った時に怖めの指摘をされた。2回目は「ボランティアはしたことあるか」に対して「したことはないが、大学に入ってやりたい」と伝えた時であった。どのような指摘をされたかは覚えてはいないが、私はそもそもボランティアを「したことがなかったので、このようなボランティアをしてみたい」と言ったのに指摘されるとは思ってもいなかった。実際に高校生のどの程度がボランティアをしたことがあるかは分からないが、ボランティアをしてきたことを当たり前に思わないで欲しいと感じた。実際に北大の医学部には進学校出身の人が大半であり、そのようなボランティアなどの制度も学校であるのかもしれない。私の高校ではそのような制度を聞いたこともなく、誰もボランティアに参加はしていなかったので、どうしようもない質問であったと今でも思っている。

この2つの質問は割とよく質問される典型的な質問であると言える。正直、私は面接練習を入試1ヶ月前という遅い時期から開始し、学校もろくに情報を持っておらず準備不十分ではあったことには自覚はある。しかし、父や先生と練習を何度も行ったため、まさか典型的な質問で突っ込まれるとは思っていなかった。

完全に論理の欠如を指摘され、鋭さに驚いたと同時に本当に落ちるのではないかと感じた。私は指摘されても、慌てずに、また怒ったりもせずに論理の欠如を受け入れて「はい」と答えた。もちろん論の通っていることを話すのが理想だが、恐らくこれがその場でできる最善の受け答えであったと今でも思う。だが、あまりにも怖い面接であった。

詰めてきた面接官は入学してから、大学で授業をした精神科の先生に似ていたが、面接試験から日数が経ち過ぎていて、また私も面接中に余裕がなかったため断定できない。私の同期では基礎医学を担当されている先生と特定、さらには先生の方からも認知されていた。少なくとも基礎医学の教員は面接官を担当している。臨床医学の先生、ないしは私がまだ教わっていない病院側の教授(大学とは別に北大病院の教授もいる)も面接を担当されているのかもしれない。

このように、私は面接の触感が悪いまま、雪道を俯いたまま大学からホテルに帰った。

面接室ごとの差

出来の悪かった面接、詰めてくる試験官のいる面接室。実際、面接室によって合格率は変わるのだろうか。ここまで読まれてこのように感じたのではないだろうか。受験が終わり、合格が分かった日に私も気になって少し調べてみた。

本題に入る前に、ここで受験番号について記しておく。受験番号は志願した人順であり、若い番号ほどセンターの結果によって迷うことなく志願開始からすぐに出した人たちだ。なのでセンターの結果が悪くなかった人、あるいは2次試験に自信のある人たちなので合格率は高くなると想像できる。

合格発表の時の受験番号と控室の座席表を照会してみた。この時は一体あの面接室からどれだけ受かっているのだろうかという感情よりも、席や受験番号が前後だった人が受かっていたのかを知りたくて調査をした。私の予想では面接ではそれほど点数差が開かずに受験番号と合格率の関係は上記で示したようにやや若い番号が合格率がいい現象が起きるのではないかと思っていた。

すると、驚くことに私の試験室の受験生の合格率が極端に悪かった。

私はというと、おおよそ真ん中からやや若めの番号であった。面接の順番は部屋1に受験番号1~10、部屋2に受験番号11~20というような形で部屋を割り振られた(10,20はあくまでも例)。私の面接室もほぼ真ん中の受験番号の人たちが割り当てられた。驚くことに前後の面接室と比べても合格率が悪かった。いくつもある試験室のうち、なんと1,2番目に合格率が悪かった。一番最後の面接室と並ぶくらいに合格率が悪かった。同じ面接室のうち、前16人、後4人が落ちていた。私の周りだけ見れば少し大袈裟であるが、倍率は21倍である。私の受験時の倍率は2.7倍だったので私の面接室の倍率は大きく全体の倍率を超えていた。ちなみに、前後の面接室の倍率はおおよそ2~3倍であった。

一番最初の項目に示したように面接は点数化され筆記試験との合計点で合否が決められる。面接の比重は物理や化学1科目分と同じだけあり、大きなウェイトを占める。なので、もちろん断定はできないが、私の面接室の採点が厳しかった、詰める面接により合格率が悪くなった可能性が高いと私は思う。私が受験前に入手していた資料では圧迫面接をしているとの記載は見つけられていなかった。もしかしたら大半の面接室は圧迫面接ではない中、私の面接室だけ圧迫面接だったのかもしれない。だとしたら、この合格率の低さも説明できる。

まとめ

このように、私の面接室は優しい面接官もいたが他方、論の無さを指摘してくる先生もいた。面接室により優しかったり厳しかったりはあると思うし、合否に直結すると私は実感した。ただ、私が質問されたのは典型的な質問であったし、怖い面接官でも正しく受け答えをすれば良いと思う。私の体験を面接対策の情報の1つとして対策をしていってほしいと思う。

著者

北海道大学医学部医学科に現役合格した者である。医学部や旧帝大にどのようにしたら合格できるのかを自らの経験を元に考察した医学部と旧帝大への〇〇シリーズも作成。今回は北大医学部の面接を振り返りを記している。

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